AV男優時代の話㉗

AV男優って、傍から見れば、世の男性からすれば、いいな~羨ましいなあ~セックスしてお金貰えていいなあ~などと思われる方もいるのではないかと思います。まあ、確かに楽しかったですし、良かったなあ~と思える部分もありましたが、実際にはなかなか厳しいものがありました。

例えば、親兄弟にはなかなか胸を張って言えない職業であったり、例えばですよ、もしも結婚するとして相手が業界人ではなくて、一般の方にはなかなか理解を得るのが難しかったり、相手方の親に「職業は何をされているんですか?」と聞かれて、「AV男優です」などと言ったら、相手方の親御さんは、どう思われるか?昔かたぎのお父様ならば、「そんな奴にうちの娘は、やらん」で、おしまい。

あとは、田舎の友人バレ、家族にバレたり、東京に来てからの知り合いにバレることも。ちなみに、私も早い段階で田舎の友人達にはバレました。それでも気にせずに私は田舎には帰っていますし、集まりがあれば顔を出します。

まあ、あとはAV男優という職業において、セックスが好きだとしても、セックスに対してある意味ストイックでなけばなりません。例えば彼女であっあり、好きな女性がいたとして、撮影の前の日に一緒にいたとして、そういう雰囲気になったとして、セックスしたとしても、接して漏らさず。要するにプライベートでは、極力発射はしない。特に撮影前日なんかはもっての外です。発射するアレがギャラとなる訳ですから。そこは我慢。

AV男優は稼げるのか?そうですね、仕事ができて、仕事もバンバン入ってくるようになって、ギャラも上がって、一流男優となればそこそこ稼げるでしょう。但しボーナスや退職金も無ければ、怪我や病気でもすれば保証は無し。それに昔と比べて今は年々厳しくなったと思います。なぜかというと、今の時代はAVは昔のように買ったり、レンタルで借りてきたりしなくても、ネットで見れたり、無料で見れたりするものも。

AV男優業界においても、例えるならばカースト制度といわれるようなランクも自然と形成されています。下は仕事にあり付けるかどうかの汁男優から、上は現場側が男優のスケジュールに合わせるくらい、ひっぱりだこのトップクラスの男優まで。私は?私はトップクラスまでは上り詰めてはいないので、中堅クラスということで。

AV男優という職業は楽しかったですし、しかし楽しいだけではなく苦悩もありましたが、悔いは無いです。いま思えば、よくもまあこんな自分が、やれて来れたものだなぁ~と、つくづく思います。

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