AV男優時代の話㉖

私は運良く15年近くに渡り、長いことAV男優1本で食べてこれたのは、ほんとに恵まれていたなあと思います。特にそんなにはずば抜けて売れっ子AV男優では決して無かったですが。

自分より売れている、仕事がたくさんある男優を見てきて、あ~これは売れるよなあ~仕事出来るなあ~と、思える男優は何人もいました。そういった男優はやはり売れていて、日々忙しく現場を渡り歩いていました。ダブル、トリプルと言って1日に2現場、3現場と仕事をこなしたり。私はたいてい1日1現場でしたが。

男優として売れる条件

①まずは勃ちが良いこと。これは撮影をスムーズに進める上でも、とても重要です。

②いかなる状況でも、いかなる相手でも、キチンと絡みが出来る。

③行く現場の監督の指示に対応できて、要望に応えられる。

④主役は女優であり、女優を引き立たせつつ、あまり前に出過ぎずに。

⑤自分本位にならず、見せる絡みが出来る。

ざっと、いま思い起こしてもこれぐらいはあります。

AV男優は、自分がいた頃やそれ以前の諸先輩方は、キャラが濃かったり、目立つ男優が多かったように思います。バブリーな時代でもあり、派手でした。しかし、今は男優があまり前に出すぎるのを、見ているユーザー側が嫌う傾向にあります。

言ってみれば、あくまで主役は女優さんですから、男優は前に出過ぎる出る事なく、黒子に徹することでもあると思います。例えるとすると、女優さんを楽器だとしたら、それを演奏するのが男優だとしたら、演奏者によってこうも違ってくるものかと。そうもなり得ます。

思うんですが、女風のキャストも、AV男優も似たような部分もあると思います。女風でいうなら、主役はやはりお客様な訳ですから、いかに我々キャストが御要望を汲み取って、ご満足いただける施術が出来るか。上に述べたように、男優として売れる条件と女風キャストにしても同じようにも思います。

売れるには理由がある。ブランディングなども大切ですが、それ以外にも、いかに楽しんで貰えるか、ご満足いただけるか、日々考えながら、お客様一人一人に合った施術であったりサービスを。改善するべきは改善して。

長いこといましたAV業界ですが、今現在もそれが大いに役に立っているのではないかと思います。人生には決して一つの無駄もないということですね。

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