AV男優時代の話⑳

前回はあの大御所監督の村西さんのお話しでしたが、今回登場する監督もなかなか個性的な監督の話し。

村西監督とも、その昔バブリーな時代から男優として活躍していた清水大敬さんという方がいらっしゃいます。大敬さんは、若かりし頃から芝居をされていて、その演技力を活かして、数々の作品に出られたAV男優の大先輩でもあります。メガネをかけておやじキャラで、おやじ役をやらせたら右に出る者はいないぐらい。芝居はもうコッテリ、キャラも凄く濃い方です。自分が業界入りした頃には、男優というより監督業として既に名を馳せていました。

そして、いつの日か清水大敬監督作品に呼ばれる事に。初めて呼ばれた現場で、いきなり2泊3日のロケで、ある地方へ。しかも分厚い台本で、AV界の大河ドラマかと言っても過言ではない大作でした。当時ムーディーズというメーカーから出ていた作品「ドリーム学園」というタイトル。まあ男優、女優合わせて約30人近くのキャストがいて、あとはスタッフもそれなりの数がいましたので、現場はとても賑やか。

大敬さんが面白いのは、普通ならばADなどに任せればいい事を全て自分でしちゃいます。男優への連絡に至るまで。ある日の朝6時ぐらいに、私の携帯電話が鳴りました。「監督の清水大敬です。○月○日~○月○日のスケジュールは空いてますでしょうか?大至急!連絡ください。」との留守電、そんな早朝に、どれだけの緊急を要する電話かと思いました。さすがにまだ寝ていたので、起きてから控えめに、朝8時ぐらいに折り返しましたが。

大敬さんと、色々と話している中で、一つ共通点がありました。自分は20代前半にとある俳優養成所に通っていましたが、なんと大敬さんも同じ養成所の先輩でした。年代は全然違いますが、まさかそんなご縁があるとは。

同じ俳優養成所の出身といった、よしみもあり、その後も何度か清水大敬監督作品に呼んでいただきました。大敬さんが自分を呼ぶ時、なぜか「ゴウダー、ゴウダー」内心アイダなんだけどなあと思いながら、何も言わなかったですが。ゴウダアイと、名前間違えていたのかな?大敬さん、惜しい!アイダゴウなんです!

大敬さん、どうしてるかなぁ~?

関連記事

PAGE TOP