AV男優時代の話し⑥

男優デビューしてから、暫くは夜のお仕事である、ホストと昼間はAV男優というダブルワークを暫くしていました。昼間に撮影の仕事がある時は、あまり寝る時間がない時もありましたが、若かったですし、何とかなるもので。

そして、ある時AVに出演している事が店側にバレることとなります。特にダブルワーク禁止という訳ではありませんでしたが、私がその時いた店のマネージャーという肩書きを与えられていて、店のオーナーとの話し合いの結果、店の業務としても中途半端となりますし、約3年にわたったホスト業界からの引退を決めました。

ホストとしての最終日の店の営業後のミーティングで、全ホストの前での挨拶の言葉を述べている時に、「もっと店の後輩たちに教える事があったし、それが出来ずに申し訳ない。しかし、残った先輩がそれを引き継いでしてくれる事と思う」と、嗚咽を漏らしながら話した事を今でも忘れられません。

あのまま、ホストを続けていたら、どうなったことか?しかし、もうその頃には、男優としてのお仕事も徐々に増えてきて、AV男優としてやっていけると決断し、そこからが晴れてAV男優一本で食べていく事となりました。

ホストとしての未練はゼロでは無かったですが、しかしもうその頃にはAV男優としての活動の方が楽しくて、それから長いこと、約15年にわたりAV業界にどっぷりと浸かることになるとは、その時は知る由もありませんでした。

つづく

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