第17話 一生さんとの思い出①
自分より2~3ヶ月前に先に入った一生さんという先輩ホストがいました。自分よりも年下でしたが、1日でも先に入ったら先輩と呼ばれる世界、だから呼び方も一生さん。一生さんはこの店が初めてにもかかわらず、既にお客さんを抱えていて売れていました。
見た感じは、シャ乱Qの全盛期のつんくさん、あのようなギラギラ感、日焼けサロンで焼いていて黒くて、金髪に近いかんじ、ブルーのコンタクト入れて、ピアスしたり、あとは軽く化粧したり。着ているものまで全てオシャレでしたね。そりゃモテますよ。
一生さん、車はもう既にベンツに乗っていました。今でこそ男性が化粧するのは特に珍しくはないですが、その当時はあまりいなくて、斬新でした。えっ、男が化粧を!?しかし、センスがいいし似合っちゃうんですね。
そんな一生さん、素人の自分に対して、新人教育からホストの仕事はじめ様々な事を教えてもらいました。店が終わると、一生さんの車に乗って、そのまま一生さんの家で寝たり。昼過ぎに起きて一緒に何処かに行ったりして、毎日ではなかったですが、暫くまるで付き人のような生活を。
付き人のような生活でも、一旦自分の家に戻って着替えて出勤したり。一生さんとは濃い繋がりでした。しかし有り難いことですね。そんな一生さんの身体には立派な刺青が全身に入っていました。
つづく