AV男優時代の話し⑭

私が以前長いことしていましたAV男優時代の話しを。今回は第14話となります。AV男優界の一派について。


AV男優という職業は、個人事業主です。AV女優は、ごく一部のフリーの女優さんを除いて、ほとんどが事務所所属ではありますが、だいぶ昔には男優プロダクションなるものがあった事があると聞きましたが、どうも男優という者たちは事務所といった組織で群れるよりは、1匹でいる方が合っているようです。



AVスタッフなども、例えばADや照明さん、カメラマン、一部の監督、その他スタッフなどもフリーが多いように思います。ちなみに確定申告の時は職業は俳優と書きます。AV男優なのに。(笑)



AV男優は、一匹狼なぶん横の繋がりは凄く大事です。例えば新人で入った頃には、先輩方に可愛がられてはお仕事をいただいたり、先輩に限らずに同じぐらいにデビューした男優仲間も大事です。お互い仕事を紹介しあったり、あとは同じ現場で一緒することもよくある事です。



そして、男優という肩書きを持つ人は、専業、兼業合わせて約100人も居ないのではないでしょうか。AV関連のメーカーや制作、プロダクション、女優、男優、スタッフと東京に一極集中といったかんじです。



そうすると、男優どうし同業者の結束であったり、親睦を深めるために、男優だけで夏に海に行ったり、年末には忘年会をしたりして、野郎だけでワイワイ集まったのも、楽しかったですね。



そして、AV男優の○○一派なるものもありました。カッコよく言うと政治家でいうところの派閥といったかんじでしょうか。ちなみに、私もお声がけいただきまして、斎藤さんという先輩男優のところと、あとは仲良くしていただいた、沢木和也さんの一派でもあった時期がありました。



まあ、何の世界でもありますよね。○○一門とか。男優の場合、その○○一派に入ったからと言って、そこから抜けられないとか、破門なるとか、そういった事はなくて、まあ自由なかんじです。特に何がある訳では無いですが、たまに集まったり、食事したり、仕事紹介しあったり、そんなかんじです。



初めて、その○○一派なるものにお誘いを受けた時は、即答せずに一晩考えました。ここに入ったら、他の男優たちと交流出来ないんじゃないかとか。もしそこを辞めるとなると面倒くさい事があるのではないかとか。結果そんな事はありませんでしたが。逆に有難いことだなあと思いました。男優は個人事業主であり、いってみれば孤独な訳ですから。一部の人たちだけでもなんか繋がっていたいものです。



私はもうすっかりと、AV業界から退いた者ですが、AV業界には大変感謝しております。長いこと約15年位にわたり、そのお仕事で食べてこれて、ほんと感謝しかありません。

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